エフォートレス体験とは?重要性や実現するための方法を解説
コールセンター業務の生産性向上を図る上で重要な初回解決率(FCR / First Call Resolution)について解説をしていきます。
FCR とは、オペレーターが1回の応対で顧客の抱える悩みや疑問を解決できた割合です。なぜ、初回解決率が重要なのかというと、顧客はコールセンターに対して悩みや疑問を迅速に解決するための助けとなることを求めています。それにも関わらず、1回の応対で解決できなければコールセンターは期待を裏切ることになるでしょう。顧客の失望は、顧客満足度を下げる要因となり、商品・サービスの売れ行きに悪い影響を与えることになります。
また、FCR は、コストを考える上でも重要です。応対の回数が少なければ、解決に要する時間は短くなります。1件の問い合わせに費やす時間が短くなれば、必然的に通信費やサポート担当者の人件費などのコストを削減できるでしょう。初回解決率を高めることができれば、大幅なコスト削減を図ることができ、コールセンターの運営は楽になります。また、初回解決率を高めることは、サポート担当者のメンタル面にも良い影響を与え、顧客対応の負担を軽減できます。離職率が高いと言われるコールセンターですが、ストレスを減らすことで定着率を高めることも可能です。
FCR の計算方法は以下の通りです。
FCR(%)=一定期間内で1回の応対で解決できた件数÷一定期間内での顧客からの問い合わせ件数×100
問い合わせの方法は、電話だけでなくメールやチャットなど様々なチャンネルのがあるので、そのすべてを把握しておかなければいけません。なお、クレームなど問い合わせの内容によっては、繰り返しの応対が必要な場合もあります。そういった問い合わせを除外しておき、1回の対話で解決できるものに絞って計算をした方が良いでしょう。
コールセンターにおいて、一般的に FCR の目標数値として設定されているのは90%以上です。事故対応など、緊急度の高い問い合わせが来るコールセンターであれば、トラブルを防ぐためにもより高い目標数値を設定しておく方が安全でしょう。もし、初回解決率の計算で、この目標数値を下回ったときには、原因を特定と改善が必要です。そうしなければ、顧客満足度の低下やコストの増大などにより、コールセンターの運営に支障がでます。
FCR が低下する原因ですが、まずサポート担当者が未熟だという事が考えられます。新設のコールセンターや大量の新人を採用したコールセンターで陥りやすい状況です。未熟なサポート担当者だと、顧客の課題を把握することができず、求めるような回答ができなかったりします。他には、サポート担当者の参照するトークスクリプトの内容が古い、不完全というときも、FCR が低下する可能性が高まります。例えば、新商品に関する問い合わせがあったときに、トークスクリプトの情報が更新されていなければ、適切な回答ができないでしょう。古い情報をもとにして対応すると、誤った回答をすることになり、顧客に不利益をもたらす恐れもあるので気をつけなければいけません。
FCR を改善させる方法について解説します。
FCR を改善させたいのであれば、オペレーターの育成が必要です。サポート担当者ごとに能力や得意不得意があるので、ヒアリングで確認します。その上で、定期的な研修を受けさせたり、スキルアップにつながる資格取得を応援したりします。さらに、新人であればベテランから知識・技術を学べる機会もつくってみましょう。例えば、実際の業務と同じような状況で、与えられた役割を演じるロールプレイングは人材育成の手段として最適です。
トークスクリプトの更新や追加といったことも、初回解決率を改善するために必要です。商品・サービスに関して新しい情報があれば、即座に内容を修正できるような仕組みを構築しておけば、常に正しい回答を顧客に出来ます。また、他のサポート担当者が対応した問い合わせの中で、従来のトークスクリプトでは対応出来ないものがあったときにも、トークスクリプトの内容を更新・追加できるようにしましょう。トークスプリトの見直しをする際には、あわせてサポート担当者の教育も必要です。トークスクリプトを使いこなすことができず、問い合わせにあった回答を見つけることができなければ初回解決率が低下します。
顧客の IT リテラシーによっては、ウェブ操作に関する問い合わせは、問い合わせ1件あたりの対応時間が長くなるケースがほとんどです。コブラウズなどのシステムを導入することで、顧客対応の質が上がって電話1件あたりの対応時間の短縮も可能になり、FCR も引き上げられるでしょう。
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