コールセンターのエスカレーションとは?計算方法やエスカレーション率の改善策を解説

コールセンターではエスカレーションの適切な運用が欠かせません。ここでは、エスカレーション率の計算方法や改善策を解説します。

コールセンターにおけるエスカレーションとは

コールセンターにおけるエスカレーションとは、一次対応を担当するオペレーターでは解決できない電話をチームリーダーや SV(スーパーバイザー)などに引き継ぐことを指します。

コールセンターには、商品の使い方やクレームをはじめ、さまざまな問い合わせが入ります。顧客からの問い合わせにスムーズに対応できるよう、マニュアルに沿って対応するケースが大半ですが、一次対応のオペレーターでは解決できない問い合わせも少なくありません。たとえば、「クレジットカードで身に覚えのない引き落としがある」といったときは、「マイページのお支払履歴から詳細な利用明細を確認いただけます」といった一次対応が可能です。「解約したはずのサブスクサービスが継続利用になっていた」など原因が究明できれば一次対応で完結できますが、不正利用が疑われるようなケースでは、より専門的な知識を持つチームリーダーや SV に引き継ぐことでスムーズに解決しやすくなります。

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エスカレーション率の計算方法

エスカレーション率は、以下の計算方法で算出できます。

エスカレーション率(%)=エスカレーションした件数÷すべての問い合わせ件数×100

100件の問い合わせに対して、3件エスカレーションを行った場合の計算式は、「3÷100×100=3」で、エスカレーション率は3%となります。

エスカレーション率と似たコールセンター用語に「初回解決率(FCR / First Call Resolution)」があります。初回解決率は、1回の問い合わせ対応が完了した割合を指しており、保留してチームリーダーや SV に相談した件数も含みます。エスカレーション率を把握することで、初回解決率だけではわからないコールセンター内部の課題や負担が見えてきます。

エスカレーション率の目標値

エスカレーション率の目標値は、コールセンターごとに異なります。エスカレーション率10%にすることを目標にしている企業がある一方で、約0.2%まで減少させることに成功した企業もあります。エスカレーション率に大きな差がある理由としては、3つの理由が挙げられます。

問い合わせを行う顧客層の違い

一般消費者を対象とした製品は、問い合わせ内容も似たものが多く、一次対応のオペレーターでも解決しやすい傾向です。企業向けのサポートを実施するコールセンターでは、専門的な質問も多く、エスカレーション率も上がります。

オペレーターの知識や経験による違い

一般的には、新人の方がエスカレーション率が高く、ベテランになるほど一次対応で完結できるようになります。マニュアルに沿った対応を基本するコールセンターでも、問い合わせのなかで知識や経験が必要となるケースは少なくありません。エスカレーション率を重視することも大切ですが、新人のうちは適切なタイミングでエスカレーションができないと、問い合わせがクレームに発展するリスクもあります。新設のコールセンターや新人が多く配属される時期などは、一時的にエスカレーション率の目標値を下げてみるのもひとつの方法です。

コールセンターの品質による違い

マニュアルが整備されていない、エスカレーションのルールが周知されていないコールセンターはエスカレーション率が高くなります。問い合わせを引き継ぐ前に、「データベースで類似した問い合わせ事例を探す」「手の空いている同僚に相談する」といったクッションを設けることがチームリーダーや SV の負担を軽くするコツです。

このように、エスカレーション率はさまざまな要因で変わってくるため、コールセンターの実態に合わせた目標値を設定することが大切です。同業他社のエスカレーション率を目安にしながら、運用の見直しや改善を実施していきましょう。

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エスカレーション率の改善方法

エスカレーション率を改善するためには、以下の3つが有効です。

トレーニングの実施

トレーニングの実施では、新人オペレーターの教育を行います。新人オペレーターが配属された際は、トレーニングの時間をしっかりと設けて、スキルアップを目指しましょう。また、OJT 担当者としてベテランオペレーターを教育係に任命するのもおすすめです。新人の頃は、エスカレーションすべきかの判断に悩むことも少なくないため、気軽に相談しやすい環境を整えることで、エスカレーション率の改善が見込めます。

エスカレーションフローの整備

エスカレーションフローの整備では、「緊急度・重要度に応じたレベル分け」と「エスカレーション先」を明確にします。一次対応のオペレーターが困ったらすぐエスカレーションをするようなフローでは、チームリーダーや SV の負担は大きくなり、エスカレーション率も改善しません。緊急度・重要度がそれほど高くない案件は、調べたうえで折り返しにするなど、レベルに応じた対処ができると業務効率は向上します。クレーム案件は慎重な対応が必要となるため、適切な相手に引き継がなければなりません。チームリーダーや SV にも得意分野や専門の領域はあるため、「この分野はAさん」「このクレームはBさん」といったようにエスカレーター先をしっかりと決めておくことも大切です。

システムの活用

システムの活用では、ユーザビリティを向上させることで、業務の効率化が期待できます。「ウェブでの申し込み方法がわからない」「マイページの使い勝手が悪い」といった問い合わせ・クレームが多いコールセンターでは、パソコン操作に不慣れな顧客をサポートするようなコブラウズを導入することで、問い合わせ対応がスムーズに行いやすくなります。また、顧客の自己解決率が高くなるようなチュートリアルを導入すれば、問い合わせ件数自体の削減も達成できるでしょう。

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